セメントは瓦の漆喰の代わりにならない?代わりになるものとは?
2024/07/02
長く住み続ける大切な家を守るためには、屋根のメンテナンスは欠かせません。
特に、瓦屋根の場合、適切な材料選びが屋根の寿命を大きく左右します。
瓦の修理に適した材料を選ぶことは、家の耐久性を高め、将来的なコスト削減にもつながります。
□セメントは瓦の漆喰の代わりにならない
瓦の修理にセメントが使われているのを見かけることがあるかもしれません。
しかし、セメントは漆喰の代わりとして使用することはおすすめしません。
セメントは漆喰と比べて繊維質が含まれていないため、短期間で剥がれてしまう可能性が高いのです。
漆喰には繊維質が含まれており、これが瓦をしっかりと固定し、割れや剥がれを防ぐ役割を果たしています。
セメントにはこの繊維質が含まれていないため、時間の経過とともに剥がれてしまい、屋根全体の寿命を縮めてしまう可能性があります。
一見、セメントで綺麗に補修されたように見えても、長期的な視点で見ると、実は問題を抱えているケースが多いのです。
□南蛮漆喰:漆喰の代わりになる選択肢
セメントは避けるべきですが、漆喰の代わりに使える材料もあります。
それが「南蛮漆喰」です。
南蛮漆喰は、通常の漆喰とは異なり、特殊なシリコンが含まれています。
このシリコンによって、耐久性や防水性に優れ、通常の漆喰よりも長持ちする特徴があります。
そのため、近年では、漆喰の代わりに南蛮漆喰を使用するケースが増えています。
さらに、南蛮漆喰は葺き土の代わりにもなるという利点があります。
通常の漆喰は葺き土と併用して使用しますが、南蛮漆喰は1つの材料で葺き土と漆喰の役割を担えるため、非常に便利です。
しかし、南蛮漆喰は漆喰に比べて透湿性に劣ります。
漆喰は呼吸をする素材として知られており、湿気を逃がすことで、家全体の調湿効果を高める役割を果たします。
透湿性という観点では、漆喰の方が優れていると言えるでしょう。
□まとめ
セメントは漆喰の代わりとして使用することは避けるべきです。
長期的な視点で見ると、セメントは剥がれやすく、屋根全体の寿命を縮めてしまう可能性があります。
漆喰の代わりとして、耐久性と防水性に優れた南蛮漆喰がおすすめです。
ただし、南蛮漆喰は漆喰に比べて透湿性が劣るため、家の構造や気候などを考慮して適切な材料を選ぶことが大切です。
瓦屋根の修理を行う際は、材料選びに慎重になり、専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。
鯖江市で瓦の葺き替えから雨漏り工事を検討している方は、優れた技術力が強みの当社までぜひご相談ください。