屋根のカバー工法は耐震性に影響する?重量増加と葺き替え工事との比較で解説
2024/11/20
築年数の経った家の屋根の補修を検討している方、地震に不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
屋根の補修には、既存の屋根の上に重ねて施工する「屋根カバー工法」と、既存の屋根を剥がして新しい屋根材を葺き替える「葺き替え工事」の2つの方法があります。
屋根カバー工法は、葺き替え工事と比べて工期が短く、費用を抑えられるというメリットがあります。
しかし、既存の屋根の上に重ねて施工するため、屋根の重量が増加してしまうというデメリットも。
そこで気になるのが、屋根カバー工法による重量増加が耐震性にどのような影響を与えるのかということです。
この記事では、屋根カバー工法による重量増加が耐震性に与える影響について解説し、葺き替え工事との比較を通して、家主が最適な選択ができるようにサポートします。
屋根のカバー工法の重量増加は耐震性に影響するか?
屋根カバー工法は、既存屋根の上に新しい防水シートと屋根材をかぶせるため、確かに屋根の重量は増します。
しかし、適切な設計・施工がなされていれば、建物全体の耐震性に大きな影響を与えることはありません。
1:屋根カバー工法による重量増加の目安
屋根カバー工法でどれくらい屋根が重くなるのか、まずは具体的な数値を見ていきましょう。
屋根材の種類によって重量は異なりますが、例えば、最も軽い金属屋根を使用した屋根カバー工法の場合、1平方メートルあたり約6kg増加します。
100平方メートルの屋根であれば、約600kgの増加となり、軽自動車1台分の重さになります。
2:重量増加が耐震性に与える影響
屋根カバー工法による重量増加は、建物全体の耐震性に影響を与える可能性はありますが、適切な設計・施工がなされていれば、大きな影響を与えることはありません。
例えば、屋根の構造や建物の基礎の強度などを考慮し、必要に応じて補強工事を行うことで、重量増加による影響を最小限に抑えることができます。
3:設計・施工の重要性
屋根カバー工法を行う際には、重量増加による耐震性への影響を考慮し、適切な設計・施工を行うことが重要です。
専門業者に依頼し、建物全体の構造や耐震性を考慮した設計・施工を行ってもらうようにしましょう。
葺き替え工事との重量比較
葺き替え工事では、既存の屋根を剥がして新しい屋根材を葺き替えるため、屋根カバー工法と比べて重量が増加する場合があります。
特に、スレート屋根やトタン屋根からガルバリウム鋼板への葺き替えでは、重量増加に注意が必要です。
1:葺き替え工事における重量増加
葺き替え工事では、新しい野地板を敷く必要があるため、カバー工法と比べて重量が増加する場合があります。
野地板とは、屋根材を支えるための板のことです。
スレート屋根やトタン屋根からガルバリウム鋼板に葺き替える場合、既存の野地板が傷んでいる場合があり、新しい野地板を敷く必要があるため、重量が増加します。
2:重量増加を抑える方法
葺き替え工事における重量増加を抑えるためには、既存の野地板を再利用したり、軽量な野地板を使用したりするなどの方法があります。
しかし、既存の野地板を再利用する場合は、強度が低下している可能性があり、注意が必要です。
3:カバー工法と葺き替え工事の比較
屋根カバー工法と葺き替え工事では、どちらが重量が軽いのか、一概に断言することはできません。
屋根材の種類や既存の屋根の状態などによって、重量は大きく異なります。
まとめ
屋根カバー工法は、葺き替え工事と比べて工期が短く、費用を抑えられるというメリットがある一方で、重量増加による耐震性への影響が懸念されます。
葺き替え工事は、カバー工法と比べて重量が増加する場合がありますが、既存の屋根を完全に新しくできるというメリットがあります。
屋根カバー工法と葺き替え工事、どちらが最適なのかは、建物の構造や屋根の状態、予算などを考慮し、専門業者に相談して判断することが重要です。
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